以下は業界内で一般的に使用されている用語の解説です。
コンド・ホテル-コンド・ホテルのモデルには、ホテル客室、スイートルーム、アパート、タウンハウス、ビラなど、いくつかの不動産タイプがあります。基本は、ホテル会社からサービス提供を請け負って、設備のマーケティングを実施したり、宿泊客にサービスを提供する別企業が運営する不動産の売却です。すべてのケースに共通するのは、プールされた形や個別資産ベースで賃貸料収入がホテルの運営会社と不動産所有者に配分されることです。
デスティネーション・クラブ-ほとんどのデスティネーション・クラブに所有権は関与していません。一般に、施設の質は非常に高く、リゾート業界にしばしば見られる不動産とは異なり、各施設でフルサービスが提供されます。デスティネーション・クラブのメンバーシップには大きなライフスタイルの特典やサービスが伴い、クラブ退会の際には当初支払った会費の一部(通常は80%)が返金されます。
宿泊権利交換会社-タイムシェア利用者が所有する施設での宿泊権利を同等施設での権利や旅行関連サービスと交換できるようにする会社で、ほとんどのリゾート会社は宿泊権利交換会社と提携しています。リゾート会社の多くは、グループ内の他のリゾート施設との権利交換が可能なプログラムを提供しています。
固定ウィーク-使用権が各年の決まった週に与えられるタイムシェア・オーナーシップ。
フローティング・ウィーク-夏、冬など、特定の季節や、また年間を通してある週に所有者に使用権が与えられるタイムシェア・オーナーシップ。1年を通した「フロート」は、ハワイやカリブ海など、季節にあまり変化のない地域のリゾート施設によく見られるものです。
分割所有-分割所有は超一級の不動産に多く、複数の購入者が所有権などの権利を得ることになり、年間の管理費用を購入者全員で負担しながら、共同してその特典を享受します。所有権の分割は、2週間、1カ月、3カ月など様々で、リゾート施設の一部が分割所有の対象になっている場合もあります。各所有者は順に施設に滞在するのが一般的で、通常は資産価値に直接の利害を持っているため、所有不動産の価値が上昇すれば利益になる場合もあります。
ポイント-タイムシェア・オーナーシップの「通貨」と言え、季節、客室ユニットの大きさ、施設の立地などに対して価値を設定するために使われます。グループ内、グループ外の両方の権利交換にポイントを使用するデベロッパーもあります。
プライベート・レジデンス・クラブ(PRC)-従来からある分割所有と考え方は似ていますが、PRCはしばしば、5つ星など、超一流ホテルブランドと結び付けられます。「自立型」の開発の場合や多目的型のリゾート開発の場合があり、販売される権利は2~12週であることが多く、不動産も価格や質の点で高級なものとなっています。ビーチ、高地、レジャーリゾート、大都市圏など、バケーションに適した立地にある豪華なアパートや戸建てで、到着前からの施設内コンシェルジェの他、メイドサービス、食事や給仕のサービスなど、ライフスタイルの要素も組み合わせられています。
従来型タイムシェア/バケーション・オーナーシップ-従来型のタイムシェアでは、個人が不動産に対して長期の権利を取得します。この権利は通常、ある施設での7泊分となる時間であって、その施設の使用権である場合も、また法的に登録される物権である場合もあります。このモデルは長期であることから、各会員の利益がオーナーシップの期間を通して保護されるよう、資産には通常、信託など法律的な措置がとられています。
出典:Resort Development OrganizationおよびARDA 2009